2013年5月25日土曜日

5月25日、朝ミサ説教:税関のような司牧にならないように気をつけよう

朗読個所  :  シラ17・1-15
          マルコ10・13-16  

バチカン、5月26日17時31分(バチカンラジオ)

 教皇フランシスコは、この土曜日(昨日)、教会は「開かれた扉」を持ち、まるで「税関」のようにふるまわないようにと呼びかけた。このことを聖マルタの家での朝ミサの間に教父は述べた。パパは人々が祝福のためにと主のもとに子供をつれてくるのをなんとかして外に出そうとする弟子たちに対してイエスが叱るという、この日の福音について考えをめぐらした。「イエスは子どもたちをだきしめ、彼らにキスをし、そうしてやってくる人すべてに触れます。けれど、イエスが疲れているのを見て、弟子たちは「人々がイエスに近づくのを妨げてあげようとするのですが、イエスは気分を害します。『わたしのもとに来させなさい。妨げてはならない。彼らのようなもののために、神の国はあるのだ』と言いながら」。

 「神の民の信仰は、単純な信仰です。おそらくあまり神学に富んでいないでしょう。けれど、たがうことのない神学(=神の論理)をそのうちに含んでいます。なぜならその中に聖霊がおられるからです」とパパは言った。パパ・フランシスコは第一バチカン公会議と第二バチカン公会議を思い返した。そこでは「神の聖なる民は・・・・・・信仰において間違えることはない」(ルーメン・ジェンチウム)と言われている。そしてこの神学的な定式文を説明するために付け加えた。「もしあなたが、誰がマリアであるかを知りたいならば進学者のところに行きなさい。マリアが誰であるか、しっかり説明してくれるでしょう。けれどもしあなたがどのようにマリアを愛すれば言いかを知りたいならば、神の民のところに行きなさい。より上手にそのことを教えてくれるでしょう」。そしてパパは続けた。「神の民はいつもイエスにもう少し何かを願うために近づいていきます。しばしばすこししつこいものですが、そのしつこさは信じる者のしぶとさです」。

 「前に、守護聖人の祭りをしていたサルタの町から出てきたときに、ひとりの貧しい女性がいて、司祭の祝福を求めていました。司祭は言いました。『いいですけど、おばさん、あなたはミサにいたでしょう!』そして、彼女にミサにおける祝福のありとあらゆる神学的説明をしていました。司祭は正しいことをしました・・・・・・。『あぁ、神父さま、ありがとうございます。そうですね、神父さま』と女性は言っていました。その司祭がいなくなると、その女性は他の司祭に向かっていきました。『祝福をください!』。結局あのあらゆる説明の言葉は何の役にも立ちませんでした。というのも、彼女には別の必要性があったからです。主に触れてもらう必要性です。それこそいつも私たちが出会う信仰です。そしてこの信仰は、聖霊が注ぎ込んでくれる信仰なのです。わたしたちは、よりたやすくこの信仰がはたらき、育つようにし、育つのを助けなければなりません」。

 教皇はまた、エリコの盲人のエピソードを引用してきた。主に「イエス様、ダビデの子よ、わたしを憐れんでください!」と叫んでいたために弟子たちからしかられた盲人である。

 「福音書は、弟子たちはこの人が叫ばないでほしかった、もう叫ばないようにと望んでいたと言っています。けれどこの人はもっと声を張り上げて叫びました。なぜでしょうか?それは彼がイエスに対する信仰を持っていたからです!聖霊はその心に信仰を据えました。そして弟子たちは『いや、あなたにはできない。種には叫ばないものだ。礼儀作法がなっていない』と言っていました。『彼は三位一体の第二位格にあらせられるお方ぞ。何てことをしているんだ、お前は』と言っているようなものです。そうでしょう?

 その説教の中で、パパはまたシングル・マザーの人の息子に洗礼を授けることを拒む司祭の例をも持ち出した。「この女性は妊婦として子供が産まれるまで耐え抜く勇気を持った女性です。・・・・・・そして彼女が出会ったものは何でしょうか?閉ざされた扉です」とフランシスコは言った。「このような道をとるとき、わたしたちは神の民を助けていることにはなりません」と教皇(=橋の建設者)は言った。そして加えて言った。「イエスは七つの秘跡を作りました。そしてこういうタイプの態度でわたしたちは八つ目の秘跡を作ってしまいます。司牧的税関の秘跡です!」

 「今日、イエスのことを考えましょう。いつもすべての人が自分に近づこうとしておられる方です。神の聖なる民のことを考えましょう。イエスに近づきたいと望むシンプルな民です。そして間違いを犯し、扉を開く代わりに閉ざしてしまうよい心を持った多くのキリスト者のことを考えましょう。そして主に、教会を訪れる人々すべてが開かれた扉に、このイエスの愛に出会うために開かれた扉に出会うことができるように願い求めましょう。この恵みを求めましょう」。

ER - RV

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