2013年6月24日月曜日

6月22日、朝ミサ説教:選び、契約、約束

朗読個所  : 二コリント12・1-10
          マタイ6・24-34

バチカン、6月22日16時47分(バチカンラジオ)

 
 世の富や思い煩いが神の言葉を息づまらせるのです。聖マルタの家での今朝のミサでパパ・フランシスコはこう確言した。パパはわたしたちの人生は三つの支柱に支えられている。選び、契約、約束である。生じる先のことに対する恐れなく現在を生きることにおいて父に信頼しなければならない。

 ミサには、キューバのサンタ・クララ司教のアルトゥーロ・ゴンサレス卿他が共同司式に上がり、バチカン美術館の従業員グループが参列した。

 「だれも二人の主人に仕えることはできない」。フランシスコの説教は、富と思い煩いをテーマにしたイエスの言葉から端を発した今日の福音に集中した。教皇は言った。「イエスは、これについてはっきりとした考えを持っています。世の富と思い煩いが、神の言葉を息づまらせるのです。これらが、種まく人の譬え話が語っている、地に落ちた種の成長を妨げる茨なのです」。

 ここで説明した。「世の富と思い煩いは、神の言葉を息づまらせ、育たないようにさせるのです。言葉は、守られず、息づまらされるので死んでしまいます。そのケースでは、富に仕えたり、思い煩いに仕えたりはするけれど、神の言葉には仕えません。そしてこれには一時的なことの意味もあります。なぜなら譬え話、譬え話におけるイエスの話は、すこし時についての譬えとして作られていますよね?明日のことを思い煩わないように、明日何をしようかと思い煩わないように、と。また、種まく人の譬え話も時について作られています。種をまき、そののち雨が来て育ちます。わたしたちにどのようなことをするでしょう?富は何をするのでしょう?思い煩いは何をするのでしょう?わたしたちの時を奪うだけです」。

 パパは強調して言った。「わたしたちの全生活は、三つの支柱に基づいています。一つは過去、一つは現在、そしてもう一つは未来です。過去の支柱は、主によるあの選びです。わたしたちは一人ひとり、主がわたしを選びわたしを愛して下さった、と言うことができます。わたしに『来なさい』と言い、洗礼をもって、ある道を行く、キリスト者の道を行くためにわたしを選んで下さった、と言うことができるのです」と説明した。「未来は一方で、『約束に向かって歩む』ことと関係します。主がわたしたちと一つの約束をして下さった、と」。最後に現在、「これはわたしを選んでくださった実に善意に満ちたこの神へのわたしたちの応答です」。そして見解を述べた。「一つの約束をし、一つの契約をわたしに提案し、わたしは彼と一つの契約を結ぶ、ということです。ここに、選び、契約、約束という三つの支柱があるのです」。

 「救いの全歴史の三つの支柱です。けれどわたしたちの心がイエスが説明しているこのことに入る時、時を切りとります。過去を切り取り、未来を切りとり、現在に沈み込むのです。富に執着する人には、過去も未来もどうでもよく、すべてそこにあります。富は偶像です。過去の必要もなく、約束も選びも必要ありません。何もです。起こりうることに思い煩う人は、未来との関係を絶ちます。けれど、これはすべて機能するのでしょうか?そして未来は可能性に満ちたものになりますが、しかしどんな約束にもあなたを導きません。混乱したままで、単独に留まるのです」。

 パパは見解を述べた。「だから、イエスはわたしたちに言います。神の国についていくのか、富や世の思い煩いについていくのか、と」。付けくわえて言った。「洗礼をもって、しゅによって、愛のうちにわたしたちは選ばれたのです。わたしたちには、路上にわたしたちを据えられた父がいます。そうして、未来も喜びに満ちたものになるのです」。なぜなら「一つの約束に向かってわたしたちは歩むからです」。「主は忠実で、わたしたちを幻滅させることはありません」。「それだからこそ、わたしたちも幻滅することなく、過去においてわたしたちを選んでくださった父がいることを忘れずにできることをするように呼ばれているのです」。忠告して言った。「富と思い煩いは、わたしたちの過去を忘れさせる二つのことで、まるで父がいないかのように、また現在もないかのように生きさせるものです。そこにある現在は、機能しないものなのです」。

 「過去を忘れるということは、現在を受け入れず、未来の形をゆがめるものです。これが富や思い煩いがすることなのです。主はわたしたちに言います。『けれど、落ち着いて!神の国とその義とを求めなさい。他のことはすべてあなたに付加的に与えられるでしょう』と。思い煩いや富の偶像で生き方を誤らない恵み、いつもわたしたちを選んでくださった父がいることを思い出す恵みを主に願いましょう。この父が一つの良いこと、つまりあの約束に向かう道、訪れるままの現在を受け入れる勇気を持つことを約束して下さっている、ということを思い出す恵みを求めましょう。主にこの恵みを求めましょう!」
(RC-RV)

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