2014年3月24日月曜日

3月20日(木)、従業員たちに:仕事がなければ人間の尊厳は傷ついている。危機から脱却するための連帯と創造性を

 パパ・フランシスコは今朝、イタリアのテルニにある特殊木材工場の従業員や管理者たちを迎えた。その教区の司教と信者の一団が伴い、その工場の設立150周年を記念しての教皇訪問である。そこでパパは労働の優先的な価値と経済危機を前にしての創造性と連帯の必要性を繰り返した。

 「労働が社会にとって、また家族にとって、個々人にとって本質的な現実であること、その主要な価値は人の人格の善であることを再確認しなければなりません。というのもこれをそれぞれの態度や知的能力、創造的能力、手に職のある能力をもってあるべくして実現するからです。ここから労働には経済目的と利潤だけがあるのではなく、何よりもまずこれが人とその尊厳にかかわる目的があるということが派生するのです。そしてもし仕事がないなら、その尊厳は傷ついているのです!雇用のない人、あるいは不完全雇用すらない人は、実際、社会の辺境に疎外され、そのようにして社会疎外の犠牲者になってしまう危険性があります」。

 「ヨーロッパの実に多くの国々に影響するストライキの重大な問題を前に何を言うことができるでしょう?これはもはや仕事に場を作ることのできない経済システムの結果です。なぜならその中心に金銭と呼ばれる偶像を据えたからです。ですから、さまざまな、政治的主体、社会的主体、経済的主体は、尊厳に満ちた仕事に努める可能性をだれもが保証されるために正義と連帯に裏打ちされた、今とは異なる焦点を推進するように呼ばれているのです。仕事は、すべての人にとっての善であり、すべて人の手の届くところにあるべきです。この重症な困難と雇用不足の局面を創造性と連帯の道具でどうにかしなければならないのです。信頼と希望をもって未来に目を向ける従業員と勇気ある民芸品製作者の持つ創造性。そして、なにかを手放し、欠乏を体験している人々を助けるために、より目覚めた生き方を受け入れる社会のメンバー全員の間での連帯です」。

 「この大いなる挑戦は、全キリスト者共同体をむき出しにします…。最初の献身的約束は、いつでも信仰とイエス・キリストへの捧げの根を再燃させることにあります。信仰、これが一キリスト者の決断に関する指導原理です。信仰は山をも動かすのです!キリスト者の信仰は自分で抱えている兄弟愛を背負うことを通して社会を豊かにする能力があるのです…。決してよりよい未来を期待するのをやめないでください。悲観主義の渦巻きに囚われないようにしてください。もしそれぞれがふさわしいことを提供し、もしすべての人が中心に人間の人格をその尊厳とともに据えるなら、もし福音から着想を得た連帯と兄弟愛に満ちた分割を固めるならば、厳しく困難な経済的また労働的時代の憔悴状態から抜け出すことができるでしょう。

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